「まず何をしたらいいですか?」から始まるご相談
「行政書士さんに相談する内容なのかも分からないんですが……」
ご相談の最初に、こんなふうに言われることがあります。
そして、そのあとに続くのが、
「まず、何をしたらいいですか?」
という言葉。
実はこれ、全然珍しいことではありません。
むしろ、
「離婚について話し合うことになった」
「養育費について決めたい」
「書面には残したほうがいいと思っている」
そこまでは分かっていても、
で、何から始めるの?
となるのは、とても自然なことだと思います。
「協議書」と「公正証書」って違うんですか?
たとえば離婚について調べ始めると、
「離婚協議書」
「公正証書」
「強制執行」
「養育費」
「財産分与」
……いろいろな言葉が出てきます。
そして、
「協議書と公正証書って違うんですか?」
と聞かれることもあります。
はい、違います。
……でも、最初から違いが全部分かっていたら、かなりご自分で進められています(笑)。
簡単にいうと、離婚協議書は、夫婦で合意した内容を書面にまとめたもの。
一方、公正証書は、公証人が法律に従って作成する公文書です。
養育費など一定の金銭の支払いについて、強制執行認諾の文言を入れた公正証書にしておくことで、約束どおり支払われなかった場合に、裁判手続きを経ずに強制執行へ進める場合があります。
だからといって、
「離婚するなら全員、公正証書にしなければならない」
というわけでもありません。
どんな約束をするのか。
将来にわたって支払いが続くものがあるのか。
お二人の状況はどうなのか。
そうしたことを見ながら考えていきます。
相談する前に、全部決めておかなくても大丈夫です
ここも、意外と勘違いされやすいところです。
「養育費も決めてから相談したほうがいいですか?」
「財産を全部調べてからですか?」
「夫と話し合ってからのほうがいいですよね?」
もちろん、すでに決まっていることがあれば教えていただきたいです。
でも、
全部きれいに整理してから相談しなければいけないわけではありません。
むしろ、
「何を決めたらいいのか分からない」
という段階からご相談いただくこともあります。
お話を伺いながら、
何がすでに決まっているのか。
これから何を話し合う必要があるのか。
書面にするなら、どんな情報が必要なのか。
一つずつ整理していきます。
たとえば離婚協議書であれば、
養育費、財産分与、慰謝料、面会交流、年金分割など。
もちろん、すべてのご夫婦にすべての項目が必要なわけではありません。
だからこそ、
「わが家の場合は、何を決めればいいんでしょう?」
からで大丈夫なのです。
書類を作る前の「交通整理」も大切です
行政書士というと、
「書類を作る人」
というイメージが強いかもしれません。
もちろん、最終的には書面を作成するのが私の仕事です。
でも私は、その前の
「今、何が決まっていて、何が決まっていないのか」
を整理する時間も、とても大切だと思っています。
人生の大きな転機にいるときに、
必要なことを全部調べて、
法律用語も理解して、
相手と話し合って、
書類まで完璧に準備して……
そこまでできたら、なかなかの強者です。
分からないから相談する。
それでいいと思うのです。
「こんなことを聞いてもいいですか?」
「何から始めたらいいか分かりません」
そんなところからでも大丈夫です。
書類を作ることだけではなく、
これから何を決めて、どう進めていけばいいのか。
その交通整理をするところから、一緒に考えていけたらと思っています。
最後までお読み頂きありがとうございました。
